ドン・コサック軍(―ぐん、ロシア語:Донское казачье войскоダンスコーイェ・カザーキイェ・ヴォーイスカ)は、ロシア帝国の軍事組織で、コサック軍(コサック兵)のひとつ。帝国内最大のコサック勢力であったドン・コサックによって構成され、南部ロシアや東部ウクライナを中心にその勢力圏を持った。体制派・帝政派のコサックの代表格であり、民衆の弾圧者、また革命への反逆者というイメージが強く形成されてきた。
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たんにドン・コサック(Донские казакиダンスキーイェ・カザーキ)とも呼ばれ、民族集団のドン・コサックと混同される。民族集団のドン・コサックと軍事組織のドン・コサックは区別するのが本来的であるが、民族集団のドン・コサックとドン・コサック軍とは実質的に重なるため、特に区別せずドン・コサックと呼んでも差し障りはない。
この他、日本語文献内ではドン・コサック兵、ドン・カザーク軍、ドン・カザーキ軍、ドン・コザック軍などとも書かれる。いずれも訳語の問題であり、意味するものは同じである。
その他、ロシア内戦期に関しては白ドン・コサック軍(または白色ドン・コサック軍;Белоказаки Донской армийビラカザーキ・ダンスコーイ・アールミイ)などという呼称も用いられる。「ドン軍の白軍コサック軍(白コサック軍)」という意味であるが、ドン・コサック軍が白軍(白衛軍)としてドン軍(Донская армия)に参加していたため、このような名称で呼ばれた。一方、ソヴィエト勢力に加担したコサックは赤コサック軍と呼ばれ、白ドン・コサック軍が降伏した一部は、赤ドン・コサック軍となった。